胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起こった状態をいいます。
一時的に起こる急性胃炎と、炎症が長く続く慢性胃炎に分けられます。
胃炎は、腹痛や胃もたれなどの原因となる身近な消化器疾患です。
特に慢性胃炎では、ピロリ菌感染が大きく関与しています。
※症状には個人差があります。
※軽症の場合は、症状がほとんどないこともあります。
大まかに以下の治療法があります。
胃炎の治療では、胃への負担を減らすことが大切です。刺激物や脂っこい食事を控える、飲酒・喫煙を控える、規則正しい食生活など生活習慣を改善させるだけで多くの方は症状が改善します。
症状が強い場合は、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、カリウムイオン競合型酸分泌抑制薬(P-CAB)などの胃酸分泌を抑える薬や胃粘膜を保護する薬を使用します。
ピロリ菌感染が疑われる場合には、検査を行い、陽性の場合は除菌治療を行います。
当クリニックでは、症状や経過に応じて胃カメラを行い、胃炎の原因を評価したうえで、適切な治療を行います。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜が深く傷つき、粘膜が欠損した状態をいいます。
胃炎よりも粘膜の障害が深く、出血や穿孔(穴があく)などの合併症を起こすことがある病気です。
特にピロリ菌感染は、慢性潰瘍の大きな原因です。
出血を伴う場合には、
などがみられることもあります。
※症状には個人差があります。
治療に関しては大きく分けて以下の方法があります。
診断時の最初の治療として、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、カリウムイオン競合型酸分泌抑制薬(P-CAB)などの内服治療を行います。
それぞれ胃潰瘍の場合8週間、十二指腸潰瘍の場合6週間内服を行い、多くの場合、内服治療により潰瘍は治癒します。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因がピロリ菌の場合には、除菌治療を行うことで再発予防につながります。
出血を伴う潰瘍の場合には、胃カメラによる止血処置が必要となることがあります。
当クリニックでは、胃カメラにより潰瘍の診断・評価を行い、症状に応じた治療を行います。
入院加療が必要な場合は提携病院と連携して対応します。
ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は、胃の中に生息する細菌です。
強い胃酸の中でも生きることができ、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの発症に深く関係しています。
ピロリ菌は、主に幼少期に口から感染すると考えられています。以前は井戸水などの飲料水での感染が多くみられましたが現在は衛生環境の改善により、新たな感染は減少しています。しかし依然として、中高年の方では感染している方が少なくありません。
ピロリ菌に感染していても、多くの場合は自覚症状がありません。
しかし、感染が長期間続くと消化器関連では以下のような病気を引き起こすことがあります。
症状や状況に応じて、適切な検査を選択します。
現在ピロリ菌の感染が確認されただけでは保険治療の適応にはならず、以下の疾患が確認された場合保険適応となります。
いずれにせよ消化器疾患に関しては診断に胃カメラが必要になります。
ピロリ菌の治療では、除菌治療(内服治療)を行います。
胃酸分泌を抑える薬1剤、抗菌薬2剤を1週間程度内服します。
現在はこれらの治療薬をシート状のまとめられた製剤があり、除菌の成功率はおおむね90%程度となっています。
除菌治療後は約1か月時間を空け、尿素呼気試験を行い除菌が成功したか確認をします。
1回目の治療(1次除菌)に失敗された方は、抗菌薬の種類を一部変更し、2回目の除菌(2次除菌)を再度受けることができます。
除菌により、胃炎や潰瘍の改善、潰瘍の再発予防、胃がんのリスク低下などが期待できます。
当クリニックでは、胃カメラによるピロリ菌の診断から除菌治療、除菌後の判定まで一貫して対応しています。
また、保険適応外の方には自費診療での除菌を行いますのでお気軽にご相談ください。
胃ポリープとは、胃の粘膜から盛り上がるようにできる病変の総称です。
多くは良性で、胃内視鏡検査(胃カメラ)で偶然見つかることがほとんどです。
胃ポリープにはいくつかのタイプがあります。
最も多いタイプで、慢性胃炎やピロリ菌感染と関連しています。
多くは良性ですが、まれに大きくなると出血やがん化のリスクがあるため、経過観察が必要です。
胃の上部にできやすく、ピロリ菌未感染や除菌後にみられることがあります。
多くは良性で、経過観察となります。
数は少ないものの、がん化の可能性があるポリープです。
大きさや形によっては、内視鏡的切除が検討されます。
なお胃ポリープは、ほとんどの場合自覚症状がありません、他の自覚症状があり行った胃カメラでたまたま指摘されることがほとんどです。
多くの胃ポリープは治療を必要とせず、定期的な胃内視鏡検査による経過観察を行います。
しかし、ポリープが徐々に大きくなったり出血を繰り返したりするなど貧血症状がある場合は内視鏡的に切除を行うことがあります。
当クリニックでは胃カメラで胃ポリープの種類や状態を適切に診断し、切除が必要であれば提携病院と連携して治療を行っていきます。
胃がんは、胃の粘膜から発生する悪性腫瘍です。
日本では比較的多いがんの一つですが、近年は検診や内視鏡検査の普及により、早期に発見されるケースが増えています。
特にピロリ菌感染は、胃がん発症の最大のリスク因子とされています。
早期の胃がんでは、自覚症状がほとんどありません。
進行すると、以下のような症状がみられることがあります。
胃がんの診断には、胃カメラが最も重要です。
健診で異常を指摘された方や、リスクのある方には積極的に検査を行います。
胃がんの治療は、がんの進行度(ステージ)・病変の広がり・全身状態などを総合的に判断して選択されます。
主な治療法には、内視鏡治療・手術・薬物療法があります。
早期の胃がんで、がんが粘膜内にとどまっている場合には、内視鏡的切除(内視鏡的粘膜下層剥離術:ESD)を行います。
内視鏡的切除は外科切除と比較して、体への負担が比較的少ない、胃を温存できるなどの利点があり、早期発見であれば外科切除と同様に根治が期待できる治療です。
がんが進行している場合には、外科手術による切除が行われます。
がんの部位や進行度に応じて、胃の一部または全体を切除します。
再発予防や切除不能な進行がんの場合には、抗がん薬による薬物療法が行われます。
状態に応じて、手術前後に治療を行うこともあります。
当クリニックでは、胃カメラによる早期発見に力を入れています。
胃がんが疑われる場合や診断がついた場合には、提携病院と連携し、適切な治療につなげます。